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2015年8月20日

真夏の明治神宮御苑

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明治神宮御苑にて  ストラスモア紙 23㎝×17㎝ 絵 プッポロ


この小さな絵を描いたのは、7月21日。連日の猛暑日が続く真っ只中のことだった。

その日は原宿駅前にある、中華料理の名店「南国酒家」で、人気抜群のランチを食し、
ひとりのんびり、グラスに残った、ビールをゆっくりと楽しんだ。

広い客席は例によって、ほぼ満席の盛況。約1時間半の食事が終わって表参道に出ると、
まだまだ、むっする暑さが続いていた。

混雑する原宿駅前を通り抜け、山手線を眼下に見下ろす橋を渡れば、目の前が明治神宮の
入り口がある。

この近辺は私の好きな散歩道で、結構来ているが、多くは代々木公園だ。

その手前にある明治神宮に行くのは、確か10年ぶりぐらいかもしれない。

大きな森が続く参道は、日陰が多いので、代々木公園よりは、いくらか涼しいのではないかと
ふらりと人の流れに乗って入ってみた。

先程のビールの酔いがほどよく、からだを回り、木々を通して吹き抜ける風も心地よい。

この日は大きな参道からはずれて、あまり人の通らない枝道に入ってみた。

7月半ば、何の日でもないのに、明治神宮は暑い日にもかかわらず、大変な人である。

ただ、注意してみると日本人はほとんどいない。まったくいないと言ってもいいくらいだ。

中国か、韓国かアメリカか、ヨーロッパか。まず外国人だけである。

しかし、考えてみれば、それもそうかもしれないなと思った。

日本人は何でもない日には明治神宮には、あまり来ないのだ。行く用事がないのだ。

行くとすれば、お馴染みのお正月の初詣か、子供がいれば、秋の七五三ぐらいかもしれない。

そんなことを考えながら静かな森の道を歩いていた。

それにしても、この脇の道は人が来ない。はるか遠くまで人影がない。

本殿に行くのにすごく遠回りの道なので、人が通らないようだ。

その本殿の前も、外国人の大ラッシュである。

とにかく静かになりたくて、とりあえず、500円の入苑料で御苑に入ってみた。

しかし、ここに入っても、やはり外国語の話し声が入り乱れていたが、いくらかは静かだった。

池に沿うように苑内の細い道を行くと、6月ならば、花しょうぶが咲く、しょうぶ田のあるところに
出る。

都心とは思えない深い山の中の様相である。

木々の緑も深くなり、ところどころには、早くも黄緑色に葉も色づいているようにも見える。

一番奥には東屋があり、ぐるりと回れる細い歩道がひかれている。

その瀟洒な東屋が目に留まり、持参していた、小さなスケッチブックをトートバックから取り出した。

街歩きの時には,描く描かないは別にして、バックにスケッチブックがないと、何とも落着かない
性質に今はなっている。

持っていないと何となく不安になるのだ。持って来ればよかったと、後で、ひどく残念がるのが
いやなのだ。

目の前の小道には綱を張った杭が、立ち並んでいる。

その一本の杭の頭に、この小さなスケッチブックを軽く乗せて、立ったままで、東屋を中心にして
描いてみた。

「南国酒家」の生ビールの酔いが、まだ残っていていい感じ。

ラウニーの絵の具が、いい色を出してくれている。

小さいスケッチブックだから仕事は速い。線描き、着色で15分少々ぐらいだったろうか。

ここも、次から次と人の列が、後ろを通り過ぎる。

その内のひとり、アメリカ人らしい、若い女性が、私の絵を見ながら、笑顔で「ステキ デスネー」って
言ってくれた。


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