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2008年11月27日

「歌舞伎座さよなら公演」

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早くも初春歌舞伎公演の演目が発表されました。

そこには「歌舞伎座さよなら公演」とあります。

今までにも何回となく歌舞伎座の建て替えについての話はありましたが、いづれも
その後の音沙汰がなく、いったい何時になったら、あの歌舞伎座が建て直しがある
のやらと、折にふれては思っていたものでした。

それがここにきて、急にその話が現実のものとなってきたようです。

平成21年1月から22年3月まで「歌舞伎座さよなら特別公演」と題して興行がが行われ、
それが最後で、あの歌舞伎座が本当に姿を消すことになるのです。

このブログでも今までに何度となく歌舞伎座のことを書いていますが、高校時代から
通いつめていたこの木挽町の歌舞伎座が無くなるとなりますと、云うに云われぬ寂し
さを私は感じます。


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いつも三階席で若い頃はお金が無いときは、それもB席で、少々余裕があるとA席で
チケットを取るにも劇場前に一晩徹夜して一番前の席をよく取ったものでした。

朱塗りの手すりと言いますか、欄干と言いますか、席の前にある歴史を感じさせる
赤い塗りと古びた真鍮の金具の鈍い光も懐かしい思い出であります。

その高校2年生から数十年が過ぎましたが、その時に座っていた座席がそのままに
今でも並んであるのですからこれはすごいことです。

あの席にもこの席にもと、何百回となくさまざまな席に座り続けたのですから。

そしてここでは、どこの席が見やすいか、どこの席が見にくいか、これも知り尽くして
しまったものでした。

あの見慣れた独特の天井の作り、また、間口15間の舞台の両袖に垂れ下がった細い
布も昔からすすけて汚れ放題で、見るたびに何とかしたらと思ったりもしたものでした。

どちらかと言えば、この歌舞伎座は見にくい劇場です。
 
お客さん同士のトラブルも何度か目にしています。

少々大きな人が前に来られたら本当に舞台が見られなくなります。

ですから中央の席は取りません。やや斜めから見る席を取ります。それも通路側の
何列目でもいいですから、29番か36番の席です。

この席は通路を介して見るわけですから広々として気分よく見られるのです。

劇場前で前の晩から、よく徹夜したのも今では懐かしい思い出です。

寒い時には朝8時ごろになると、歌舞伎座から甘酒が振舞われたものでした。

その甘酒がさすが歌舞伎座、うまい甘酒でした。

前後に並んでいる人たちも同好の士のよしみとでも云うのでしょうか、何となく
連帯感のようなものも高まったり、助け合ったりで案外これも面白く楽しいものでした。

今はインターネットと電話予約になりましたが、その頃の方がずーっと良い席が取れた
ものでした。

さて、40年をはるかに越す、歌舞伎座とのお付き合い。

その思い出はつきませんが、残されたこれからの1年と少々の時間、その最後の姿を、
しっかりと見ておきたいと思っております。


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2008年11月21日

「小さなハイキング写生会」 始まる

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24年になり来年は25年目に入る、私のクラブ「小さなハイキング」。

そのクラブが、ここにきて新たに「写生会」が加わることになり、先日その第一回目が
開かれました。

今まで、名所旧跡、名だたる観光スポットなどをさがしては、皆さんと回って来ましたが、
この辺で少々落着くことも必要かなと、お絵描きなども取り入れてみたのです。

幸い子供の頃から絵を描くのが、好きだった私は、いつかは自分の絵の会、絵の教室の
ようなものを持ってみたいと思っていました。

でも自分が好きであっても、人はどうだろうか。

遠い昔に学校で描いて以来、まず絵など普通は描くことなど、ないのではないかと。


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お誘いしても参加者がいなかったら、なんともカッコ悪いことになる。

会場が練馬区立「向山庭園」。

豊島園の駅近くで、あたりは高級住宅地、その中にあって歴史もあり由緒ある庭園内の
二十畳敷きの和室をお借りしての教室です。

ロケーションとしては最高の場所です。

お部屋は、やや高台にあって、池の端には瀟洒な「お茶室」も別棟で眼下に望めるところ。

園内の木々も、ようやく色ずき始め、初冬の冷たい風が池を通して吹き抜けます。

さて、この絶好の季節から始まる「写生会」に参加者が、まるでいなかったら・・・・・・

大広間にただひとりポツンと切花を前にして淋しく絵を描いている ・・・・・・・

うん、 これはみじめだ。!!


係りの人にも、「いったい 何しているんですか」と言われそうだ。


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でも、その心配はいらなかったです。

総勢11名の参加があり、初回としては上出来であります。

意欲満々の方々ばかりで、それも女性が多く、俄然とやる気が出てきたのはいう
までもありません。

月に一度のことですが、その準備と段取り、また私自身も新しく勉強しなおすことも多く
今まで以上に忙しくなりそうです。

皆さんの熱意の後押しが何よりも励みになりそうです。


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2008年11月15日

江戸川乱歩歌舞伎の誕生

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国立劇場10月の歌舞伎公演 「大老」 ( 主演 中村吉右衛門 ) に続いて
11月の歌舞伎公演 「 江戸宵闇妖鉤爪 」 ( えどのやみ あやしのかぎづめ ) に
先日行ってきました。

主演は先月の主役中村吉右衛門さんの兄、松本幸四郎さんであります。

話によると今回の出し物の発案者はその息子さん、市川染五郎さんとのこと。

かねてから好きだった江戸川乱歩の小説の中から、半人半獣の殺人鬼と名探偵
明智小五郎の対決を描いた 「人間豹」 が、ことのほか、お好きなようで立っての
願いで、歌舞伎仕立てのお芝居が実現したようです。


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江戸川乱歩。私も少年時代、この作家の小説が好きでした。

「二銭銅貨」 「怪人二十面相」 「青銅の魔人」 「パノラマ奇談」 などなど、
この作家ならではの怪奇趣味に、怖いもの見たさに恐る恐るそっとページを開いては
読んだものでした。

さて、その中でも、この 「人間豹 」は、読んでいないのですが、昭和初期の東京での
話を、いかに幕末の江戸に持っていくのか、その手法に非常に興味をもって出掛けた
のでした。

割れんばかりの大太鼓を打ち鳴らす中、場内は真っ暗闇のなかでの開幕です。

序幕は不忍池のほとり出合茶屋の場からで、色男で道楽息子、市川染五郎さん扮する
神谷と商家の娘お甲との、ひそやかなしのび逢いから物語は始まります。

しかし、その直後に何者かにお甲は惨殺されます。

神谷の次の恋人、人気女役者お蘭もまた大衆の目の前で殺されしまい、そこに
明智小五郎の登場となります。

最後は明智小五郎と「人間豹」こと、恩田乱学との死闘の対決になりますが、ついには
見世物小屋から、大凧に乗って恩田乱学は何処ともなく天高く飛び去っていくのでした。

話は単純でありますが、一人の男の深く暗い内面を垣間見られるのも芝居ならではの
もので、そこには人間の弱さも迷いも共感できるところもあり考えさせる芝居でもあります。

神谷芳之助と殺人鬼、恩田乱学の二役を市川染五郎さんが早替りで勤め、ラストでは
宙乗りまで見せる大奮闘公演であります。


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演出は主役の松本幸四郎さんで、役者としての演出だけに、さすがにお客の心を
掴んでいて、どこをどうやったら喜ぶか、こういう仕掛けを見せたらお客は大喜びする
だろうと観客を、まさに手玉に取ったような面白い芝居にもなっていました。

脇役も自由自在に使いこなす、これにも長けているわけで、だから面白いはずです。

上演時間も正味2時間少々で、普段の歌舞伎公演の半分以下というのもすっきり
として、たまにはこれも良いものです。


途中、30分の幕間では、先月に続いて劇場内の2階の食堂「十八番」(おはこ) で、
「あぜくら弁当」をいただきます。

芝居の合い間に食事をする、そして食事のあとにまた後半の芝居を見る。

こんな浮世離れしたものも、このあわただしい時代にあって、これも貴重な存在
なのかもしれません。

公演は11月26日までです。

                 
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2008年11月 9日

手帳選びの楽しさ

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楽しさと云っていいのかどうか、わかりませんが、毎年、年の暮れになりますと、
来年の手帳をあれや、これやと考えては一冊選ぶわけですが、私にとってはこれも、
ほんのささやかな楽しみのひとつでもあるのです。

棚に並ぶ、または平積された膨大な種類のなかからお気に入りの一冊を選ぶこと、
それは大海原から、たった一匹の好みの魚を探すこと・・・・・・

それ程でもありませんが、とにかく毎年暮れに行く手帳売場は楽しみなものでもあります。

買いに行くのは、いつも池袋西武ロフトですが、あたりを見回すとそれは面白いですね。

色とりどりのカジュアル手帳が並ぶ所では、若い女性達がむらがり、ビジネス手帳売場
では、スーツ姿のサラリーマン風の人たちが、一冊一冊を丹念にページを開いては見比べ、
また元に戻すのくり返しで、自分好みの手帳がなかなか見つからない様子です。


私はどちらかといえば、いろいろと見ることは見るのですが、いったん良いとなると、毎年
同じ物を使い滅多に変えない性質があります。

長い間使い続けているのが日本能率協会から出ている「能率ダイアリーB6」 商品番号
6251。 19㎝×13㎝の中型版で、写真の左側のものです。

何かに付けて、ものを書き留めておくのが好きなもので、メモ欄もたっぷりで、見開き一週間の
ダイアリーも充分なスペースがあり重宝していましたが、最近になって少々重さが気になって
きていました。

十数年使っていたのですが、ここでもう少し軽めのものはないだろうかと、あらためて数冊を手に
とってみたのです。

そのなかから選んでみたのが右側の手帳でした。

同じく能率協会からのもので、「能率手帳メモリーA6」 商品番号7251。

15㎝に10.5㎝の大きさです。

ダイアリーとしても、日々の区切りの良さと明快さ、そして書きやすさ、後半のたっぷりの
メモページとアドレス帳が別に付く便利さ。

今までのよりひと回り小さいだけに当然軽くなっています。


さて、手帳って面白いものですね。

最初は絵空事でしかなかった、あれもしよう、これもしてみたい、要するに空想、想像だけの
ようなものを手帳に書くことによって現実のものにしてくれる、または、その橋渡しを手帳はして
くれるように思うのです。

スケジュールを手帳に書き込む。スケジュールはあくまでも予定であって、そうなったら
いいなと言う願望のようなものも含まれているようにも思います。

予定をまだ書き込んだ、その時点では確実のものではなく、それは時としては変更される
こともあったり、中止になる場合もあるわけで、ましてや年間計画を書き込むなどは、私に
とっては想像の世界であり、理想の世界に近いものでもあります。

書き込まず思っているだけでは、その思いはわけもなく消えそうですが、手帳に書き込み
日々それを見るたびに、その思いが実現に向って一歩ずつ近かずいて行くような気が
するのです。

ですから、この小さな一冊の手帳が来年一年、私の大切な道しるべになるような気が
いたします。


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2008年11月 5日

和田掘公園の秋

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都内の紅葉の見頃は11月20日頃から12月初旬と、かなり昔、手帳に書いたことが
あります。

その年によって早い時、遅い時はあるものの、平均すればだいたいこの頃かと思います。


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つい先日のこと、自宅から自転車で40分ほどで行ける和田掘公園にふらっと行ってきました。

堀の内から始まる、水道道路をわずかに南下すると、善福寺川に掛かる済美橋にでます。

その橋附近は今、工事中ですが、橋の手前の迂回路を地図の通りに走るとまた、わずかで
善福寺川にでられます。

そのあたりから、川は大きく蛇行し遠回りをさせられる善福寺川。

杉並郷土博物館前を過ぎるとすぐ目の前にあるのが「都立和田堀公園」です。


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ご多分にもれず、緑の多い公園で、園内にはトラックもあり、和田堀池という名の静かな
池もあり、林に覆われた遊歩道もとてもステキです。

木々の色ずきはまだ早いようで、ケヤキなどがほんの少し色ずき始めたかな、そんな程度でした。


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仕事仲間からのお誘いで、この道を今月半ばに自転車で走ることになっています。

話が広がり、参加者が3人から4人、4人から5人と増えそうなのも嬉しいです。

今度、それを機会にして、ささやかながら、小さなサイクリングクラブでも出来たらいいなとも
思っているのですが。・・・・・・


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池のほとり、その林の中にひっそりとレストラン ? と、云うのでしょうか、なにか食事が
出来そうなお店があります。

一見したところでは普通のお家のようですが、あたりには、のぼりも立ち、そこには
ラーメン、たこ焼きなどとあり、店先の庭には椅子テーブルが並び、パラソルまで用意
されています。

ここの店主はよほど植木がお好きなようで、庭は植木棚でぐるりと囲まれて、いま、盛んに
植木の手入れをしています。

このお店の常連さんでしょうか、真っ赤に日焼けした年輩の男性が、しきりに中に入ったり
出たりして植木の世話を手伝っている様子。

目が合ったのを機会に話しかけてみますと、

「うん そうだね この店はね 土曜日と月曜日が休みなんだ ああ、なんでもあるよ 
ラーメン 焼きそば カレーもあるしさ たこ焼きもある 酒の肴なんか なんでもたくさんあるよ
今度来てごらんよ オレなんか ここでは酒ばっかり飲んでるけどね ワハハハッ」


静かな林の中のレストラン ? この店はこういう屈託の無い人達の集まりで繁盛している
のかなと、妙なところで納得したものでした。
 


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