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2008年6月22日

ベーグルの味

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BAGEL&BAGEL ベーグルアンドベーグル


親しくしている青年が、「ベーグルっておいしいですよね」って、云う。

ベーグル ?

さて、ベーグルって、聞いた事がない。
いったいなんなんだろう。

私の頭の中はぐるぐる猛スピードで、その言葉を検索してみたが見つからない。

「ベーグル ? 」 と、私は言葉に出してみた。

「そう ベーグルです 私のカミさんは 大好きなんです クリームチーズをぬって
生ハムとか レタスをはさんだりして食べるんです 代々木上原に いろいろ
トッピングをのせてくれる美味しいお店があるんです」

その話を聞きながら、ほぉー これはサンドイッチの様な 要するにパンのことかと
その明るい青年の顔を見ながら思った。

その数日後、代々木上原は遠いからと、まず、ベーグルについてネットで調べて
みたのです。

私にとってはまったく新しい食べ物、まだ見たこともない、未知の食物でもあります。

ネットに出てくる、さまざまなお店と、ベーグルの種類の多さに、まずびっくりした
ものでした。


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アメリカで作られ冷凍で輸入されたものや、国内メーカーで作られたものやら、
調べているうちに、しだいに、このベーグルに、興味を持ち始めたのでした。

それ以来、街中などで見かけるパン屋さん、デパートの地下食料品売場、スーパー
などでも、見つけたときには、いろいろ買ってみて、食べ比べもしてみたりする
ようになったのです。

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JUNOESQUE BAGEL ジュノエスク ベーグル

その結果、これはあくまでも独断と偏見でありますが、数多くの中から、今では、
この三種類が、主に私のお気に入りになっています。


BAGEL&BAGEL (ベーグルアンドベーグル)

ややソフト系のベーグル。
その品数の多さではナンバーワンかもしれません。

プレーン、白ゴマを使ったセサミ、豆乳と枝豆を練りこんだベーグル、オニオン
白ケシを入れたホワイト ピーシード、ブルーベリー、抹茶ホワイトチョコ、シナモン
など、15種を超える品揃えであります。 1個が約100グラムです。
値段は1個、150円前後から180円前後です。


JUNOESQUE BAGEL (ジュノエスク ベーグル)

やや固めに出来ていて、それだけに小麦粉がぎっしりと詰った感じのベーグルです。

1個が約130グラム前後と、ずしりと重い感じです。

初めて食べたのが、このジュノエスク ベーグルでした。

新宿伊勢丹地下のショップで見つけたもので、輪切りにして、レンジなどで暖め、
クリームチーズ、マヨネーズなどつけて、はさむものは何でも良く、また、そのままでも
美味しいですよと、お店の方に、アドバイスされたものでした。

プレーンベーグル、ブルーベリー、豆乳、全粒粉、ほうれん草、トマトとチーズ、
その他オリジナルベーグルなど、本当に美味しいベーグルが、多数作られています。
値段は1個、150円から200円前後です。


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日本ハム ソフトベーグル

日本ハムのソフトベーグル。

最近、西友などのスーパーでも目にするようになりました。

1個が約70グラム、手にとってもやや軽い感じですが、味は良く出来ています。

ブルーベリー、トマトとチーズのベーグル、その他何種類かありますが、他の
メーカーのようには、それ程品数は多くないみたいです。

値段も1個、100円前後と買いやすいベーグルです。


さて、ベーグルって、その起源は歴史的にも、かなり古いものらしいですね。

「ウィキぺディア」によると、1683年、ウィーンのユダヤ人のパン屋によるものとか、
そして、そのベーグルを、ポーランド王 ヤン3世にトルコ戦争の勝利を祝して献上
したとも云われるとあります。

なかなか、大変な物のようでもありますが、その始まり云々よりも、ここは素直に、
今に作られている、それぞれの素敵なベーグルを、気軽に味わいたいものです。

小麦粉と酵母菌、そして水と、わずかな塩。

この素朴な中に、あのうまみを出す、こねて輪にして、一度茹でる、そして、
あらためて焼き上げる。

シンプルに見えていて、隠れた所に手間隙かける、それは普通の食パンには
感じられない、物づくりの哲学が、その味の中にあるような、私は気がします。

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2008年6月17日

秩父 山あい自転車散歩

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今までに、ロードレーサーでは、飯能まで何回か輪行をした事がありますが、
その先の西武秩父までは、まだ行った事がなく、今回、初めて行って見ました。

もっとも、あのBD-1カプレオでは、終点の西武秩父まで、もう何度も行っています。

三峰神社方面、また小鹿野、長瀞と、そのほか随分あちらこちらと走っていますが。


梅雨の晴れ間とでも言うのでしようか、大変貴重ともいえる、昨日の晴れた日、
秩父の皆野町近くにある、「満願の湯」を中心に、札所34番「水潜寺」、そして、
秩父華厳の滝を回る、題して、「山あい自転車散歩」なるものをしたのでした。


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秩父音頭の一節に
「好いて好かれて 好かれて好いて 末の所帯は 皆野町」 という、なんとも
甘ったるい歌詞がありますが、この皆野町、この地域の人たちは、こここそが
一番の繁華街のある町といわれています。

地元の人の話では、ここにはタクシー会社が、なんと、ふたつもある所なんですから、と、

その一番の皆野町までは、西武秩父駅から、140号線をトラックとダンプカーと仲良く
一緒に走ることになります。

本当にあぶない道路です。

それでも、その国道を、間もなくはずれ、今度は44号線に入り、荒川に架かる、ここ
栗谷瀬橋に出る頃には車もめっきり少なくなり、山あいをたどる素敵な道になります。


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右に行くと児玉、鬼石方面。

左に行くと、これから行く「満願の湯」 秩父華厳の滝方面です。


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日野沢辺りから始まる、小さな沢を、左に見ながらゆるやかな登りが続きます。

いかにも山里の雰囲気で、のどかな感じですが、昔は流行ったのでしょうが、
ここの酒屋さんも、今では「秩父錦」の古い看板があるのみです。

その当時のままに、ここは時が止まったように見えるのです。


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その小さな沢を挟むようにして、大きな岩が二つあります。

こういうのを風光明媚とでも言うのでしょうか。

観光案内にでも出てきそうな所です。


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対岸の林の中に、白い花が咲いているように見える木があります。

実は花ではなく葉が白いのです。

マタタビの木です。

ネコの好物として知られていますが、今の時期、白い小さな花が咲きますが、
それと同時に葉の先の一部分が白くなるのです。

遠目には、花よりも葉の白さが目立つという変わった木です。

花のあとの果実は長さ3センチほどの長楕円形になり、秋に黄色く熟したものは
塩漬けに、また果実酒にも使われるそうです。


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秩父華厳の滝。

日光の華厳の滝には、そのスケールでは、かないませんが、その美しさでは
引けをとらないと、地元自慢の滝であります。

この滝まで来る観光客は少なく、それだけにひっそりとした、天然の自然の
中で見る、この滝は本当に素敵です。

ここもまた、私の大好きな所です。


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7月18日まで、秩父札所ご開帳です。

本堂の前に立てられた柱、そして、そこからのびた綱が本堂に祀られている
ご本尊に結ばれている。

ですから、その綱に触れることで直接、ご本尊様と結ばれることになるという。

それは有難い事ですが、それにしては参詣者が少ないようでした。


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3年ほど前になりますが、私のクラブ「小さなハイキング」で、この札所、34ヶ所を
全部歩いてお参りをした事があります。

秋の紅葉シーズンから始まり、真冬の雪景色を見て、そして、春爛漫の桜を楽しみ
初夏の梅雨から、秩父特有の真夏の暑さまでを、体験したものでした。

その時、全8回の行程で歩いた札所めぐり。

懐かしい結願寺、34番の「水潜寺」であります。


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ユキノシタの花。

どくだみと相対するほどにお馴染みの草です。

それでもこちらのユキノシタ、名前から品が良いと思います。

白い花も良く見ると、シャレた形をしています。

2本の白い花弁は、まるで立ったピエロの足のよう。

それが、みんな揃って空中に浮いているようです。

「水潜寺」の、石灯籠にコケと一緒になって、しがみつくようにして、
いま咲いています。


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秩父の名湯といわれる、日帰り温泉「満願の湯」。

室内の大浴場、そして、露天風呂がふたつ。

華厳の滝を通ってきた清流を望みながらの露天風呂も実に気持ちがいいものです。

今、入浴料と、「満願御膳」の、賑やかな食事がついて、1900円。
通常は2300円を、7月18日までの、ご開帳記念の期間限定だそうです。


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山あいの自転車散歩。

くるくる回して沢沿いの山道を走る。

そのゆるやかな登りすら、それはなんとも心地よいものでした。

峠越こそ出来ませんが、ほどよい山の中を自転車で流す、そんな感じが私には
向いているようです。

それにしても、もうこれ以上、日焼けしたくないので、ワコールのアームカバーは
今年も欠かせません。


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さて、西武秩父駅に戻ってきた時、若いステキな青年に声を掛けられました。

その人は折りたたみの小径車で、札所めぐりをされていて、今日は15番から
25番まで回って、今、ここに着いたところだと。

とても感じの良い長身の青年です。

聞けば同じ練馬区在住とか。

お互いに電車出発時間が迫っていて、急いで乗車したものの、小径車と
ロードでは輪行袋の大きさが違いすぎます。


前後2両目にある車椅子を置くスペースに、ロードを置くために私は別の
車両にやむを得ず移動します。

この時ばかりは輪行はBD-1に限ると思ったものでした。

その若い方の話も明るく、私の興味あることも、よく教えてくれたりして、
もう一度、どこかで、お目に掛かりたい、そんな魅力のある方でした。


自転車には、こういう予期しない、楽しさもあるものですね。

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2008年6月11日

「こぐこぐ自転車」を読む

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あれほど、本好きだった私ですが、最近は、ほとんどと言っていいくらいに、
本を読んでいません。

世の中には良い本も沢山あるのに、それを読まないとはもったいない限りです。

本の活字の中の世界に遊ぶ、それは夢のような世界であったり、自分の希望する
こうなったらいいなと、思わせる世界を見せてくれたりと、それは読む人だけに与え
られる楽しみであり、また、宝でもあると、いつも思っています。

内容は小説であったり、随筆であったり、時には詩でもあったりと、そのいずれもが読む
楽しさは一緒であると思います。

そんな中でも最近、この人の本だけは読んでみたいなと思った本があります。

伊藤 礼さんという方が、お書きになった、平凡社刊 「こぐこぐ自転車」という、ハードカバー
の本であります。

伊藤 礼さん。

この春、NHK BS で、放送された 「われらサイクル派」という、テレビ番組のなかの、
後半の部分でしたが、この方がやられている自転車クラブの.4人程を引き連れて
房総半島海岸線を一泊2日でツーリングをなさった時のリーダーさんでありました。

映像からでしたが、穏やかな物腰と丁寧な話し言葉、それは、とてもやさしい感じに
見受けられたものでした。

作家であると同時に、数年前まで練馬区の江古田にある大学に勤務していたそうで、
お年も今年でどうやら75才ほどの方のようです。

自転車に乗り始めたのは、この本が出版された平成17年の時で、4年前と云われ
ています。

大学勤務の定年後から始められた自転車遊びであります。

この方の印象から、どのような文章を書かれるのか、興味津々で買い求めました。

「こぐこぐ自転車」の内容は、「自転車に関するさまざまな見解」として、
サイクルメーターに関する真面目な意見。

自転車に乗って知った世の荒波。また、自転車ヘルメットの効用に関する真面目な
意見。などなど。

紀行文としては、房総サイクリング、碓氷峠など。

そして最後の章のロングツーリング、「北海道自転車旅行の巻」が圧巻であります。

文章も長編で、8日間に渡る、お仲間との全4名での行動は平均年齢68才ほど。

それは何ともおかしくて、時には苦労、苦労の連続でもあったり、しかし、その中でも
いつも、物事を見る目の確かさ、物の本質に対する素直な考え方と、大いに参考に
なったものでした。

釧路から始まり、霧多布岬、野付岬、標津町、羅臼町、知床峠、岩尾別温泉、斜里
美幌、川湯温泉、弟子屈、そして、釧路に到着の大紀行です。

平昜な読みやすい文は笑いとともに、一気に読んだものでした。

追記

作者の伊藤 礼さん。

文学がお好きな方ならご存知でしょう。
戦後 「チャタレー夫人の恋人」を、本訳されて出版し、のちにワイセツか、否かで、
「チャタレー裁判」にまで発展した、あの著名な文学者「伊藤 整」さんの、ご子息
でもあります。

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2008年6月 9日

つゆ草と がくあじさいと ブルーベリー

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二階の窓からカーテンを少し開ける。

道路が今朝も雨に濡れて光っている。
隣の家の軒先に手をかざして見ると、ほんの幾らかの霧雨が降っています。

なんだょ 今日も雨かよ、って、思うのが毎朝の慣わしのようになってしまった
この頃の陽気です。

ところで、わずかな庭には、この時期、青い花が多いような気がします。

植えた覚えがないのに、数本のつゆ草が、いま、ひっそりと青い花を見せています。

つゆ草、まさに梅雨時に咲く花、うっとうしさと、やりきれなさの気持ちを、
幾らかは慰めてくれるような、そんな、やさしい花であります。


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がくあしさい。

たまあじさいも、あったのですが、それは枯れてしまった。

私はどちらかと言えば、このがくあじさいの方が好きです。

だって、あの、たまあじさいは絵になりにくいのです。
ただの球形で、なんとも捕らえどころが見つからないのです。

何年か前に高尾山できれいな、たまあじさいを見つけ、スケッチを始めたのでしたが、
線描きにしても、色をつけるにしても、時間ばかり掛かり、なんともまとまらず、
途中で止めてしまった事があります。

そういえば日本画でも、あまり目にしないのも、たまあじさいの様であります。


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この、がくあじさいは、もう、何度も絵にしています。

5年ほど前に一本の切花として頂いたのを、あまりの綺麗さに試しに土に挿して
みたら、案外簡単に根付いたものでした。

この時期、各地のあじさいで有名な所は、大変な賑わいですが、それはそれで
あの大群落も、またいいものであります。

それに引き換え、今年はふたつしか花を持たなかった、つつましい我が家のあじさい。

見てくれるのは家内と私、そしてワンコロが横目でチラッと見るだけです。

さみしいですね。

あっ でも そうでもないか。

このブログを通して毎日300人を超える方々が、ご覧になってくださるわけで、
これも、なかなか大した、あじさいかも知れません。


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ブルーベリーの花が不思議と、さくらの花と同じ時期に咲きます。

1センチほどの白い花で、スズランの花に似て、下向きに咲くのです。
なんとも可愛い花です。


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この小さな庭に三本のブルーベリーがあります。

今はその白い花から、これも1センチほどのうすみどり色の実になりました。

ラビットアイ ブルーベリーの仲間で、ティフブルーというものです。

寒さには若干弱く、寒冷地では、難しいようで、関東以南に適しているようです。
その丸い実はラビットアイ、まるでウサギの目の玉のようです。

甘味が強く樹形の姿も良く、晩秋の紅葉も綺麗で、今人気の木だそうです。

親木はとうの昔に枯れてしまい、挿し木、挿し木で、当代は3代目であります。


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さて、もう少し庭の手入れをしたらと云われそうですが、出来ない理由があるのです。

毎年こんな小さな庭にカエルが来るのです。
いや、来るのではなく、ズーッとここに居るようなのです。

もう10数年、いや、家を建て替える前からですから、かれこれ20数年いるかも
知れません。

普段はこの草の茂みの中にいて、時々出てきては踏まれそうになるのです。

写真も撮ったこともあるのですが、今のカエルは色も真っ黒で、お世辞にも
綺麗とは云いがたく、この品の良いブログには、とてもではないが、お見せ
出来るものではありません。 (プッ)

カエルについては3年前にも書いているんです。

この時のカエルはまずまずでしたが・・・・・・・そうでもないか。


「我が家のカエル」

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2008年6月 3日

六本木 国立新美術館

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地下鉄大江戸線で六本木下車。

そこから徒歩で4分ほどで、この国立新美術館に到着します。
六本木という、良い場所にある、この国立新美術館に初めて行ってみたのです。


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正面全体が、総ガラス張りで出来ている大胆な建物。

それも、ほど良いカール状を施し、見る者にとっては、なんとも云えぬ、やわらかな
感じをあたえます。

もっとも、この建物を見るのは二度目で、初めて見たのは、昨年の「東京シティサイク
リング」の時で、この前を走り、ここがあの新しい美術館かと横目で見ながら、今度は
すぐ隣の東京ミットタウンに向ったのでした。


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建物は、あの黒川紀章さんの設計で、それは明るく開放的で、斬新なデザインです。

入口も総ガラスで、内部からも外がよく見通せます。

晴天ならば日の光も、さんさんと、まばゆいばかりの日差しが望めるのではないかと
思います。

この日は、あいにくの曇り空でしたが、それでも充分な外部からの明かりでありました。


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大小のコマ状に見える造形物。

写真中央の大きい方は、3階に位置し、後ろの小さい方は2階に相当します。

それぞれに、カフェであり、レストランでもあります。

その場から下をのぞきこむと、なんと足下が見えないだけに、高所恐怖性の私などは
恐ろしいです。


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各展示室は、1階、2階、3階それぞれに5室から、2室あり、合計で10室あります。

天井の高さも、5メートルから8メートルと、他の美術館と比べても極めて高く、縦に長い
作品であっても、充分に対応できそうです。


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今回見たいと思って行ったのは、オーストラリアの先住民、アボリジニとして、生まれた
女性画家「エミリーウングワレー」の、作品展であります。

エミリーは、1910年頃の生まれで、オーストラリア中央の砂漠地帯で、アボリジニの
伝統的な生活を送りながら、儀礼のためのボディペインティングや、砂絵などを描いて
いたのです。


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1977年からは、バティック (ろうけつ染) を始め、1988年からは、本格的な絵画になり、
カンヴァス画を描きはじめます。

その後、亡くなる1996年までのわずか、8年間の間に、なんと3千点とも、4千点とも
いわれる作品を残しました。

年で言えば70才ぐらいから、80才少し前までの、わずかな期間に、このおびただしい
数の作品を描いたのでした。


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カーメ (アボリジニの言葉でヤムイモの種を指す) 一夏の故郷 1991年


さて、日本で今回初めて紹介された多くの作品は、今までの西洋美術とは、無縁の
環境にありながら、既存の抽象画にも通じていて、その色ずかいの良さはいうまでもなく
画面構成も、とてもモダンであります。

素朴な線の羅列、長い曲線の複雑な模様。

その無限とも感じられる点描の色の数々。

作品の中には日本古来の和風の趣すら、思わせるものもありました。

全120点の展覧であります。


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3階の吹き抜けから見下ろす、この美術館の入口。

幾何学的な骨組みの建物は、巨大な網の目の中にいるような気分です。


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また、その3階部分には中庭もあり、竹林も配置されたりして、無機質を感じる中にも
ほっとする空間もそなわっています。

そういえば、ここに来る手前には、東京ミットタウンもありますが、その広場にも同じように
竹林が配されています。

都内にあって珍しい竹林。この辺に何か共通するものがあるのでしょうか。


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国立新美術館、まだ、開館してから、わずかですが、この地の利の良さで、上野とは
また違った、新しい作品群が見られそうです。

上野の古典芸術に対して、これからの新しい表現芸術ともいうべき、今の美術を、そして、
現代を表徴する芸術を、オシャレな、この地で見せてほしいものです。


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また、3階には中庭の竹林を望みながらの、図書閲覧室とも言うべき、アートライブラリーが
用意されています。

国立新美術館ならではの貴重な沢山の蔵書が、この静かな雰囲気の中で、ゆっくり
見る事も出来ます。

いま、観賞してきた作品たちによって高ぶった気持ちを、ここで少しばかり落ち着かせる
ためにも、私は何冊かの、穏やかに描かれた水彩画の本を、しばし眺めたものでした。


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