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2007年7月25日

国立演芸場 八月中席 桂歌丸さん

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八月と云えば歌舞伎の世界、落語の世界では怪談話の季節。
うっとうしい夏の暑さを一服の涼風を感じる噺で、ひと時を過ごすという、これも昔の人の
粋な生活の知恵かとも思わせます。

その怪談噺といえば、明治期の名人、三遊亭円朝の名作、「真景累ヶ淵」 「怪談 牡丹燈籠」
そして 「怪談 乳房榎」、この三本がよく知られているところであります。


現代の怪談噺の語り部と言えば、まずこの人、桂歌丸さんではないかと、私は思っております。
その歌丸さんが数年前から、東京三宅坂の国立演芸場で、毎年八月中席の十日間を使って
長講一席として、長い怪談噺を口演しております。

「真景累が淵」 「怪談牡丹灯篭」などは、昨年までで終り、今年はいよいよ円朝三部作の
中から、最後の傑作と評判の高い、「怪談 乳房榎」を、持っての登場であります。

歌舞伎の方でも再三、上演される人気狂言でありまして、古くは実川延若さんの主役での
芝居を見ましたし、新しくは中村勘九郎さん(現 勘三郎)、中村福助さんのも、なかなか
面白く出来上がっていました。

さて、この 「怪談 乳房榎」とはどういう話なのか、簡単にご紹介致しますと、・・・・・・

江戸の絵師であり元は武士の身という、菱川重信は妻おせきと、真与太郎
という赤ん坊との三人暮らし。
そこに絵師の弟子入りにと来たのが、磯貝浪江という二十九歳の男。

絵師である重信は、折から寺の天井画を描くことを頼まれて、下男の正介を
引き連れて泊り込みで仕事をすることになりました。

その間に普段から妻おせきに思いを寄せていた浪江は、主人の留守をいいことに、
赤ん坊を殺すぞとおせきに迫り、ついには思いの情を遂げてしまう。

若くて美しい浪江に、妻おせきも、いつしか心が通うようになっていきます。

一方、重信は間もなくで天井画の雌龍を描きあげ、あとは雄龍の片腕を描けば
仕事は終わるというところまできていました。

浪江はおせきと一緒になるためには重信を殺さなければと、下男の正介を
そそのかし、殺しの手助けをさせることになり、その当時、ほたるで知られる
落合のほたる見物に重信を誘い出し、飲めない酒を無理やりに飲ませ、
泥酔状態にしておいて、ほたるが飛び交い、ほたるが舞う土手の上で
浪江は重信の命を奪うのです。

おせきと浪江は晴れて縁組をして、浪江の子を作る。

その後、またもや下男、正介は浪江から重信とおせきの子、真与太郎を
殺せと脅かされ、大滝にその子を投げ込みますが、突然、滝つぼから
重信の亡霊が子供を抱いて浮かび上がり、「この子を育て 仇を討って 
無念をはらせ」 と、語ります。


正介はそこで改心して、子供を連れて自分の在所である赤塚にある松月院
に逃げ込み、そこの門番となり、子を育てます。

その松月院には乳房の形をしたこぶのある榎があり、そのこぶから出る汁が
乳の出ない女も、それを飲むと出るようになると、また万病に効くとその当時
江戸中の評判になったといいいます。


おせきは浪江との子が出来たものの、お乳が出なくて死なせてしまいます。

また、重信の亡霊に悩まされ、乳房には腫れ物が出来、その痛みと苦しさで
狂い死にしてしまう。


浪江は人づてに松月院に正介と真与太郎が、今でも生きていることを知り、
亡き者にしようと、赤塚の松月院に出掛けますが、正介、そして、五歳に
なった真与太郎は、父、重信の亡霊に助けられ、浪江を倒し、無念を晴らす
と言う、大変に長いお話であります。


この話の中に出てきます赤塚の松月院、私の家から北に向って約5キロのところにあります。
大変に格式のあるお寺さんで、つい先日も自転車で行ってまいりました。


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乳房榎の木も、今は何代目かになっておりますが、実際にあるそうです。

さて、八月中席の国立演芸場、もちろんチケットはゲット致しました。
今は全席指定になりましてね。寄席も変わったものです。

電話予約の時、ご希望の席は、って聞かれたもので、なるべく前の方って云いましたら、
「それでは一番前の席」 って、。


一番前だなんて、こわいじゃないの ・・・・・・・・・


                             *

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コメント

おはようございます。
乳房榎も歌丸師の高座も聞いたことがないので、興味津々です。
円朝が眠る谷中・全生庵では8/1〜8/31まで円朝まつりが開催され、円朝コレクションの幽霊画展が見られるんですよ。
8/5は奉納落語会や噺家さん達の屋台もでます。
谷中経由の国立演芸場なんて良いかもしれませんね。

投稿: とりみ | 2007年7月26日 07時03分

とりみさん。
こんにちわ。
全生庵、名前だけは以前から聞いておりましたが、その場所などは定かではなく、今、ネットで検索し拝見させて頂きました。
便利この上ありません。
全生庵TVなるもので、住職の平井さんが、お寺の故事来歴を語っておられたり、所蔵されている幽霊画などを、たっぷり見せてくれたりと、至れり尽くせりのサービスでございます。(笑)

しかし、所詮は映像でありまして、こうなると今度は実際にその場に立ち、その本物をじかに拝見したくなりました。

頃は丁度お盆の時期。
これも、とりみさんとの何かのご縁。
お引き合わせかとも思っております。(笑)
ありがとうございました。

投稿: プッポロ | 2007年7月26日 14時21分

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