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2006年11月 2日

91歳 男の美学

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小菊の盆栽が今、我が家に来ています。

お近くに住む植木屋さんが、せっかく丹精込めて作られた、この小菊の盆栽を
私に貸してくれているのです。

たしか今年91歳になったとか前に聞いた事があります、この植木屋さんは、
いまだに現役中です。

いつでも穏やかな性質の方で、永いお付き合いになりますが、いまだに、この人の
怒ったところを見た事がありません。

にこにこした笑顔の中には、それは、すべてを知った、すべてをわきまえた自分に
対する自信のようなものを感じさせる方であります。


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その小菊の花は目いっぱいに開いたとしても、わずか1センチ5ミリほどの小ささ。

それにしても葉をここまで小さく作る事、一斉に花を開かそうという複雑な技術。

どうしたらこうなるのか、どうしたら出来るのか、聞こうと思いましたが、所詮、
私にはそれを知ったとしても出来るものではないし、やろうとも思わないので、
ここはひとつ、ただ黙ってこの綺麗なつくりを楽しませてもらっています。


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正面から見ますと太い大木が左右に大きく枝を伸ばし、そして、その枝にはこれから
満開になろうという菊の群落を思わせていますが、実はよく見れば、その大木と小菊は
別物で、大木と思わせる物は、河原などで目にする面白い形の流木を使っています。

そこに挿し木をしてから2年目になるという小菊の苗を、その大木である流木に
密着させているのです。


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近くで見ますとその様子が、よくお分かりになるかと思います。

それにしても樹上から垂れ下がる小菊の細い根の自然さと美しさ。

全体のバランスの良さと、30センチあまりの鉢に張りつめた緑のこけの盆栽の不思議な世界。

これこそが、91歳の植木職人の、一世一代の男の美学だと私は思うのです。


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樹形の高さは45センチ。

野鳥の観察の時に鳥の数を調べる時に使うカウンターで、チャカチャカと花とつぼみの
数を数えてみたら、なんと607個ありました。

元になる小菊の苗は1本です。

1本の苗から607個の花、そしてこれから咲くであろうつぼみの数々。

ふたたび、盆栽の不思議な世界を今、私は見続けています。


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