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2005年6月 3日

プッポロとお絵描き

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「シクラメンの花」 45cm×38cm 絵 プッポロ

この「シクラメンの花」の油絵は、まだかなり若い頃、油絵教室に通っていた時に
描いたもので、いわゆる卒業記念の作品であります。

ひとクラス、50人程でしたが、3分の2は、女性だったと思います。
もともと数少ない男性は、卒業まじかには、4人か5人程までに減ってしまい、
寂しい限りであったことを覚えています。

最初にプッポロが絵を習いに行ったのは、小学校4年生頃だったと思います。

近所にお住まいだった日本画家の石川朝彦先生のお家に長く通ったものでした。

優しい先生で、いたずら盛りの私達、3人か4人でしたが、先生のお宅は純和風の
大きな家で、二階が二間続きで、回り廊下になっており、当時はそれが珍しくて、
どたばたと、走り回るのが楽しく、真ん中のお部屋では、先生が静かに、
ご自分の絵を描かれています。

それを横目に見ながら駆けずり回る私達であったが、この事で一度もしかられた
覚えがありません。

ひとしきり暴れて、疲れるとばたんと畳に勢いよく座って、それからお絵描きが始まる。

石川先生は後ろに回って子供の手を取り、一緒に直接絵を描くような教え方はしないです。

いつでも 「今から先生が描くからよく見ていなさい」であった。

鉛筆デッサンで、淡く淡く描き始め、おおよその輪郭がつかめると、今度は小筆で
墨を使って、一本の線で形を現していく。

先生の骨ぼったい手で、色をつけていけば、それは綺麗で鮮やかな、赤い鯉であったり、
灰色の鮒だったりで、子供ながらに、面白い見ものでありました。

天気の良い日には、30分以上も歩いては、小さな池のある林に連れて行ってくれた。

日がな一日風景スケッチであります。

どうも、あらかじめ話がついているらしく、帰りには、林のすぐそばにある、別の
お絵描きさんの家に決まって立ち寄っては、お茶とお菓子が用意されていて
ご馳走になるのです。

大きなガラス窓から、今まで描いていた林を見ながらの、お茶とお菓子は、
子供ながらに、すごく嬉しかった。

それがお目当てと言うわけではないが、「今日は外に行くよ」と、云われると、
何だかうきうきしたものでした。

そんなお絵描きの生活が、どのくらい続いた事だろう。
中学まで続いた様に思います。

日本画独特のあの筆の繊細なタッチ、線の美しさが、いまだに大好きです。


それから暫くは、絵とは離れてしまったが、再び思い出したように、本当に久し振りに
油絵教室に入る機会に偶然恵まれました。

嬉しくて盛んに何でも描いたものでした。

そして、その、お教室最後の作品「シクラメンの花」は、他の方々もそうですが、
時間の都合で、各自、自分の家で仕上げる部分が多かったです。

その最後の日には全員の作品を、無記名で一堂に並べて、互選というのをやります。

それぞれに良いと思った作品に一票を入れる方式です。

その結果この「シクラメンの花」は、2位に入りました。

先生から「これを描いたのはだれっ ?」 って言われて、手を上げると、一斉に「あれっ 
これ あなたなのっ」って言われた。

全員、この絵は女性が描いたものと思ったそうです。

数ある油絵の中でも、とりわけいろいろな、思い出がつまっている、若き日の 
「シクラメンの花」 の絵であります。


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