« 多摩川雨のサイクリング | トップページ | 多摩川CR 立川から登戸まで »

2004年10月18日

まゆはけおもとの花

IMG_1468_1_1.JPG

もう、しばらく前になりますが、古くからお付き合いをしていました、植木屋さんが、
ひと鉢の花を持って、ふらりと、やってきました。

60を過ぎているのに、すごく若く見えるひとで、どう見ても50そこそこ、
それよりも若く見えるかもしれません。

面白いひとで、少々がさつなところもありますが、何となく、どことなく、憎めないと
いうのでしょうか、童顔のせいもありますが、ひとに好かれるタイプのようです。

IMG_1461_1_1.JPG

「この奥にさぁー、生垣のある大きな家があるじゃん、そぅーよ、あの角の家よ。

すげーっ、庭が広くってよ、いつもオレがね、あすこー、手入れをしているんだよ。

いい木が、あの家にはあってさー、すげーっ数があるから、剪定も四日はかかるわね。

オレ、ほんとにくたびれちゃったねぇー。

そんでねー、あの家には、かわった花があってねー、まゆはけおもとって云うんだが、
200鉢ぐらいあるのよー。

それもね、全部オレが手入れするんだから、大変よ。腰が痛くなっちゃって、
もうやんなっちゃうよ。

IMG_1460_1_1.JPG

そんでねー、あのおやじさんに、こんなにたくさんあるんだから、この花、
ひとつもらえないかなーって、オレがいったらね、オレの顔をじーっと見てね、

「お前さんみたいな人には、この花はやれないよ」って言いやがんのよー。

オレ頭にきたねー。

だから云ってやったんだ。「お前さんみたいとは、どういうみたいなんだ」って。

そうしたらよ、「そんなことぁー、自分で考えろ」つって、ぬかしゃがったね。

だから、また、云ってやったね。「自分で考えろったって、よく言うだろう、
誰だって自分のことは、わからないもんだ」って、云ったんだ。

そしたらさー、あのおやじ、変な顔をしたね。

ありゃぁ、ぜんぜん、ものごとが、わかってないみたいだよ。

IMG_1469_1_1.JPG

そんでさー、くんないなら、くんないで、いいやってね、うん、全部終わって、
帰る時にさー、二鉢かっぱらってきちゃったね。

うん、そのうちの、ひと鉢、あんたにあげようと思ってさー。

これがさー、まゆはけおもとって云うんだよ。いい花だろー」

ってことで、我が家にやってきて以来、毎年この時期に、変わった綺麗な花を咲かせます。

昔、女性が、顔全体に、おしろいを塗って、あとからまゆの部分を出すために、
そこを小さなハケで、おしろいを落とす、そのハケに似ているところから、この名が付いたようです。

それから、しばらくして、ぱたりと、このまゆはけおもとを、持ってきてくれた、
植木屋さんが見えなくなりました。

この花が咲くと、さて、あのひとは、どうしたかなって思います。


|

« 多摩川雨のサイクリング | トップページ | 多摩川CR 立川から登戸まで »

コメント

うわっ、面白~い♪

投稿: いまりん | 2004年10月18日 20時20分

いまりんさん こんばんわ
うわっ、面白~いって、これだけ?

「事実は小説より奇なりと申しますが」って昔、高橋圭三さんが、よく言っていた言葉ですが、まさに、事実の中に真実があるようです。

私の花好きを、この植木屋は昔から、よく知っていました。
何とかして、私に、この珍しい「まゆはけおもと」を、あげたいの思いが、こういう結果になったように考えられるのです。

この植木屋さんは、そういう人なんです。

投稿: プッポロ | 2004年10月18日 21時31分

ふっふっふ、無駄話が多いので寡黙を装ったのですが
どーにもイケマセンね。ごめんなさい。

落語に出てくる「八っつあん、熊さん」な感じがなんとも。
演劇や小説をよく知ってらっしゃる様子が手に取るように分かります。

珍しい花ですね。
今日は先生が早退して代打で出ました。
三振ありの、盗塁ありの、ヒットエンドランありの
スリリングな実験でぐったり♪

腐っても10代は「若いわ~。」
しかも結構利発。ドキドキ♪

投稿: いまりん | 2004年10月19日 18時45分

いまりんさん こんばんわ
寡黙だなんて、いまりんさんには、似合いませんね。
饒舌こそ、いまりんさんを表す言葉ではないですか。

ところで、今日は学校の方は大変でしたね。
先生のかわりにとは、これは誰でも出来ることではありませんね。
信頼されての事でしょうね。

また今日からお天気が悪いようで、困りますね。
明日あたりからは、台風の影響もありそうとのこと、気をつけてお出掛け下さい。
ありがとうございました。

投稿: プッポロ | 2004年10月19日 20時46分

はじまてお邪魔します。
先刻は拙い我がサイトへのご訪問ならびにリンクまでして頂き感謝です。

おもしろ花ですねぇ知りませんでした。
植木職人の会話がおもしろく、未だに江戸弁が抜けない僕の母親が思い浮かびました。
さ行とは行がごっちゃになって、飛行機(しこうき)、布団を敷(ひ)く、なんですよねぇ。
歌舞伎もお好きなようですね。僕も来月の演目で尾上菊五郎の柳澤騒動を観劇しに行くので愉しみにしています。

投稿: time@ | 2004年10月23日 03時29分

time@さん こんにちわ
さっそくお尋ね下さいまして、有難うございました。

11月は国立劇場ですか。
菊五郎さんの柳澤騒動、久し振りの上演で、又、面白そうで、楽しみですね。
私も行って見たかったんですが、都合がつかず、12月の幸四郎、染五郎、芝雀の「花雪恋手鑑」と「勧進帳」に行く予定です。

国立劇場は歌舞伎座と違って、見やすいので、好きな劇場です。
インターネットでチケットを取られるようですね。
それは知りませんでした。
私は、国立劇場の場合は「あぜくら会」に入っていますので、やはり、先行予約と、会員割引が利用できます。
歌舞伎座には、「歌舞伎会」があり、これにも入っていますが、同じ特典があります。
わずかな年会費が掛かりますが、両方とも毎月小冊子が送られてきますので、これもなかなか面白いです。

あれっ、もしかしたら、time@さん、そんな事は、すでにご存知かもしれませんね。
歌舞伎の話になりますと、ついつい長くなります。
また、宜しくお願い致します。
有難うございました。

  

投稿: プッポロ | 2004年10月23日 10時44分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 多摩川雨のサイクリング | トップページ | 多摩川CR 立川から登戸まで »